豆知識

寝コリを漢方で考えると・・

寝ると疲れが取れて、朝はスッキリ目が覚める!はずなのに・・・ 朝起きると身体がバキバキで、肩や背中が凝っていた経験はありませんか? このような状態を、「寝コリ」と言います。 「寝コリ」が生じやすくなっている時の未病サインはこちら! しっかり寝たのにとても眠い  朝起きてしばらく、首、肩、背中に違和感や痛みがあり動いているうちに軽減する 寝てはいるが夢が多く、寝た気がしない 歯ぎしりや食いしばりをしている 枕や布団がしっくりこない 寝ている時に寒さを感じる 寝る寸前までスマホを見ている 寝返りが少ない 寝コリを漢方では、五臓の肝(かん)と心(しん)が興奮して神経が休まらない状態と考えます。 ストレスによるイライラや緊張状態が続くと、肝火、心火になりやすくなります。 舌を見てみましょう。 舌先から外側が赤くなっている人ほど、肝火心火の状態かもしれませんよ。 また、肝と心は、どちらも血(けつ)との関係が深い五臓です。 血の不足は、栄養が行き届かなくなると同時に、精神活動にも影響を与え、さらに血行が悪くなることで、身体がバキバキになりやすくなります。 質の良い睡眠をとるためにも、肝と心を落ち着かせ、血を整えることが大切になりますね。 寝コリ解消!睡眠の質を良くする養生法 ●スワイショウ(腕ふり健康法)でリラックス 上実下虚(じょうじつげきょ)を上虚下実(じょうきょげじつ)にする方法です。 上実とは、神経が高ぶり興奮している状態。 一日の終わりに4~5分行うことで上半身の高ぶりを和らげることができますよ。 自然体で立ち、腕を前後に振るだけの簡単養生法です。 ●特に肩回りを中心にストレッチ 肩から肩甲骨にかけて念入りにほぐしましょう。 1,背筋を伸ばし姿勢を良くした状態で、両手のひらを肩に置きましょう。 2,その状態で両肘を肩の高さまで上げます。 3,肘で大きな円を描くようにゆっくり5回~10回、回しましょう。 4,逆回りでも同じようにゆっくり回します。 これを、朝や夜、デスクワークの合間などにすると効果的です。 ●寝る前の時間が大切。1日のケアをしましょう ゆっくりお風呂に入った後は、部屋の電気は暗めにします。 なるべくスマホやTVなど目を使うことは避けましょう。 好きな香りを嗅いだり、好きな音楽を聞いたり、リラックスを心がけます。 枕の高さをタオルで調節してベストを探すのもいいですね。 おススメの代表的な漢方薬を紹介しましょう。 【抑肝散加陳皮半夏】 体力中等度をめやすとして、やや消化器が弱く、神経がたかぶり、怒りやすい、イライ ラなどがあるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症(神経過敏)、更年期障害、血の道症、歯ぎしり 【芍薬甘草湯】 体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症:こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛 ※ここで紹介した漢方薬は、あくまでも代表的なものです。実際利用する場合は、専門薬局に相談してご購入ください。 ウコンで「寝コリ」対策 ウコンと言えば、飲む前に飲む!イメージが定着していますね。 ターメリックともよばれ、成分のクルクミンには、抗酸化作用や抗炎症作用があり、 カレーやたくあんの色付けにも利用されています。 漢方では、 ◎活血止痛(かっけつしつう) : 血行を良くし痛みを止める ◎行気解鬱(こうきかいうつ) : 気を巡らし鬱々とした状態をとる 多量の摂取はおススメしません。 パウダーをいろいろな料理に、ちょっと一振りを心がけるのがおススメです。 こんな活用法もあります。 ターメリックライス […]

夏の体調不良は胃バテからきているかも?

暑い日が続いていますね。 例年より、日中の日差しが強くなっていると感じているのは、私だけではないと思います。 熱中症の予防で、水分を普段より多めにとって、冷房を上手に使ってはいるものの、 □水分をとると胃が重くなって体が重い □いつもより食欲がない □寝ているとこみあげてくる時がある □軟便気味でだるい □胃もたれが気になる □舌に苔が多くついている などの症状が気になっていませんか? 気になる症状が多い方ほど、胃バテになっている可能性が高いです。 私は寝てもなんとなくだるさが残り、間違って口の中を噛んでしまった場所が口内炎になってしまい、なかなか治りません・・。 冷たいものを多くとってしまうこの季節。 胃の負担は想像以上です。 胃のケアを心がけることが、夏バテ、秋バテ対策にもつながるので意識して取り組んでいきましょう。 胃バテにオススメ!養生法 胃は、冷えと湿気が大嫌いです。冷やさないことと、停滞させない工夫が必要になります。 ●薬味、香辛料を活用しましょう! そうめんや冷奴に、生姜やネギ、みょうが 冷やし中華に、からしやお酢 お刺身に、わさび、シソ、生姜 鰻に、山椒 餃子に、お酢と胡椒 他にも、ウイキョウ、クミン、シナモンなどのスパイスは、健胃作用があり胃を温めます。 私は、小さいときから「お腹だけは冷やすな、いくら暑くてもタオルケットはお腹にあてて寝なさい!」と言われてきました。 中からだけではなく、外からのケアも必要ですね。 ●足三里(あしさんり)のツボ 足のむくみ、疲労回復、だるさ、消化不良などにオススメのツボです。 足の外側、膝の下のくぼみから指の幅4本分下がったところが足三里のツボです。 棒などで、足の外側を上下に動かしてもいいですね。 痛気持ちいいところを念入りにほぐしましょう。 ●冷たいものの後には温かいものでバランスをとる 外にいるときや、外から帰ってきたときは冷たいものでクールダウンは必要です。 2杯目からは、常温の飲料が良いでしょう。 特にお腹が弱い人は、冷たいものの後は、白湯などの温かいものを少し飲むと胃バテ対策になります。 山査子で消化力アップ! バラ科サンザシの果実である山査子は、漢方薬の原料としても使われています。 食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。 五味:甘、散 五性:温 帰経:肝、脾胃 消食、化瘀、理気、開胃 山査子には、消食=消化を導く働きがあります。 特に肉料理など脂っこいものの消化を促進します。瘀血体質(おけつたいしつー血行不良)に有効で、コレストロールや中性脂肪、血圧にも良いとされるので、肉の食べ過ぎでドロドロ血になっている人には特におススメです。 また、酸味に少し甘味があるので、身体の消耗を減らし、潤いづくりもしてくれます。 夏の胃バテには、もってこいの素材です。 私は、山査子の乾燥したものを持っているので、お茶の素材として使っています。 紅茶、ルイボスティ、ハイビスカス、プーアル茶、などと相性が良く、トッピングしています。 そこに、 気だるく消化が悪いときは、陳皮(みかんの皮) 疲れがひどいときは、ナツメ 目の疲れがひどいときは、クコの実 をさらにトッピングしてブレンド茶を楽しんでいます。 お菓子になっている山査子のスティックが多く出回っていますね。 それを、お肉を食べた後のデザートにするのもおススメです。 […]